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Kudanモバイルマッピング開発キット顧客使用事例:コーネル大学森林調査

08.24.2023

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Kudanモバイルマッピング開発キットのユーザーが、実際に様々な用途でキットを使った事例を今後紹介させて頂きます。本記事では、コーネル大学生態進化生物学部のBiosphere Modeling and Monitoring(BioM2)ラボとの協力に焦点を当て、森林調査におけるモバイルマッピング開発キットがもたらす好ましい影響について紹介します。 (コーネル大学はアイビー・リーグの一つであり、世界大学ランキングで20位の世界的にも著名な大学。東京大学は同ランキング39位)

Lidarを2つ搭載したKudanモバイルマッピング開発キット (左)と キットを用いて取得・生成した森林の点群の例 (右)

背景と課題

コーネル大学のBioM2ラボは長年にわたり植生研究に取り組んできました。これには、指定された森林内の樹木に関する様々な指標の理解が必要でした。木の幹や枝の直径、特定の区画内の木の密度などの指標は、彼らの調査にとって不可欠です。歴史的には、これらのデータを取得するために、使用が煩雑な3Dレーザースキャナを三脚に取り付けた従来のスキャン方法を使用していました。得られたデータの精度は基準を満たすものの、プロセス自体は特に密生した森林地域を取り扱う際には効率的とは言えるものではありませんでした。入り組んだ構造のため、3D点群内の死角を排除するために様々な方向からの多数のスキャンが必要で、その作業は非常に時間がかかるものでした。たとえば、50m x 50m(150ft x 150ft)というわずかな面積のデータを従来の方法で取得すると、それだけで90-120分かかることがありました。

ソリューション・解決のための打ち手

BioM2ラボは従来の手法からKudanモバイルマッピング開発キット(バックパックとハンドヘルドの両構成)を用いた点群データ取得へと移行しました。環境に応じて、単一および2つのLiDARを組み合わせたオプションを効果的に使用して点群データを取得しています。特に2つのLiDARを用いた構成は、木の高い地点の点群も取得可能で、地面に近い木の幹や葉などの複雑な詳細も捉えられるため、データ収集のプロセスに画期的な変化をもたらしました。モバイルマッピング開発キットを保持しながら対象エリア内を歩くだけで、その領域の正確な3D点群のデータを収集できるようになりました。

結果:精度要件を損なうことなく、6〜8倍の効率向上

Kudanモバイルマッピング開発キットの導入は、驚くべき結果をもたらしました。50m x 50mの区画のスキャンは、従来の地上スキャナを使用した場合だと90-120分要するところを、15分以下でスムーズに行えるようにしました。さらに、当社の技術によって達成される精度は、彼らの分析の要件に合致するものでした。

このデモ動画は、温帯林で当社のキットで取得・生成した点群の1つを示しています。特に、樹木が密生した環境では、従来の方法では死角を排除するためにより多くのスキャンが必要であったため、キットの効率向上が顕著でした。

BioM2ラボの責任者であるコーネル大学の助教、Xiangtao Xu氏は次のように述べています。
「Kudanモバイルマッピング開発キットは、データ収集プロセスを大幅に迅速化し、分析に十分な精度を提供しています。この向上は、実地調査の限られた時間内で広範なデータセットを収集することを可能にしました。」

まとめ

今回の事例は、Kudanモバイルマッピング開発キットを作業プロセスに組み入れることの大きな利点を示しています。当社の技術は、様々な利用用途に必要な精度を損なうことなく、データ収集効率を大幅に向上させる価値をユーザーの皆様に提供しています。詳細情報についてはお問い合わせください。


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