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Kudanと台湾MacroInsight社が協業を深化、次世代スマート造船所においてデジタルツイン・コマンドセンターへの応用を推進

06.26.2025

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Kudanは台湾・台北市に本社を置くMacroInsight Innovation Ltd.(本社:台湾台北市、CEO:Mingta Tu、以下MacroInsight社)とともに、台湾政府が主導するスマート造船所プロジェクトにおいて、技術協業を深化することを発表しました。両社は空間知覚(Spatial Perception)技術、モバイルセンシングシステム、ディープラーニング、生成AIなどを活用し、スマート巡回点検、産業安全監視、設備の予知保全などの技術を統合したデジタルツイン・コマンドセンターを推進。これにより、全センサデータが反映されたデジタルツインを通して現場情報が即時かつ網羅的にコマンドセンターに集約され、リアルタイムの意思決定と緻密なマネジメントを支援。造船業界のデジタル変革を後押しします。

(過去開示参考)
2024年8月2日:Kudan、MacroInsightとの連携のもと、台湾政府が支援する 次世代スマート造船所プロジェクトへ製品提供

これまでの協業の成果

– スマート巡回点検と安全監視の高度化

両社のこれまでの連携により、造船所内における現場環境のデジタル監視能力が強化されました。センシングデータのAI解析により、船体の取り付け精度と作業安全性が向上。ストック検知システムは船体の保管状況を自動監視し、人為的なミスを低減して生産スケジューリングを最適化します。

転倒検知モデルは巡回時に作業員の動態をモニタリングし、転倒や落下を即時に検出して警報を発信。さらに、安全事故監視システムではAIモデルが異常行動、安全事故、規則違反、設備異常を検出し、アラートと視覚的な記録を提供。事故防止力が大幅に向上します。

また、ナンバープレート認識と入退管理の技術により、車両・人員の出入りの追跡管理が強化され、安全性と運用効率の両立を実現しています。

– デジタルツイン指令室の構築とAI分析の統合

両社協業の中核は、全てのセンサーとAI分析結果を統合プラットフォームにまとめる「デジタルツイン・コマンドセンター」の構築です。予知保全システムはAI技術を用いてコンプレッサーの稼働状況を監視・異常予測します。コンプレッサーは、造船、重工業、エネルギー分野において重要な役割を担い、長時間稼働で工場全体の電力消費の30〜50%を占めることもあります。

AIとデータ分析により運転パラメータを最適化することで、エネルギー消費の削減、設備寿命の延長、計画外の停止の回避が可能となり、生産の安定性が向上します。

スマート造船所向けのデジタルツイン・コマンドセンターのイメージ

– エッジAIによるリアルタイム対応の強化

現場管理効率の向上のため、今回の技術統合ではエッジAIを導入。センサーデータの即時処理・応答が可能となり、安全関連の異常を素早く指令室に通知、管理者の即時判断と対応を可能にします。

また、SLAM技術とモバイルセンシングシステムの統合により、リアルタイムの3D環境モデル構築が実現し、船体の位置特定、設備管理、安全監視の機能がさらに強化されました。全体のデータ統合力が高まり、造船所内のあらゆる要素がデジタルツイン上で可視化されます。

今後の展望:次世代スマート造船所のデジタル化を全面推進

KudanとMacroInsight社は今回の技術協業の深化により、スマート造船所向けデジタルツインシステムの発展を全面的に推進していきます。現場設備とセンサーの相互接続性を強化し、生産データの可視化とインテリジェントな意思決定をさらに支援するとともに、AIとエッジコンピューティングの活用により、巡回点検やバックエンド管理のリアルタイム分析能力も高まり、データ処理の効率化が進みます。

将来的には、リアルタイム監視、異常のシミュレーション、リスク予測などの機能を提供し、スマート造船所の自動化管理水準をさらに高めることが期待されます。

この技術は今年度以降にスマート造船所への導入が予定されており、今後は高エネルギー消費の製造業などへの展開も視野に入れ、産業のデジタル転換の新たな標準を築き、スマートインダストリーの次なる段階を切り開いていきます。

【MacroInsight Innovation Ltd.について】
MacroInsightは、画像およびデータ分析に特化した技術系スタートアップ企業です。主にスマート医療分野に注力しており、AIによる自動診断支援システムや医療品質評価ツールの開発を通じて、臨床現場における画像診断の精度向上と業務プロセスの効率化を支援しています。医療分野以外にも、エネルギー、農業、スマート製造といった領域へ事業を拡大し、AI、IoT、ビッグデータ分析を組み合わせて、持続可能なソリューションを提供しています。同社は、技術革新による産業の高度化を目指すとともに、環境の持続可能性と社会的価値の両立にも積極的に取り組んでいます。

【Kudan株式会社について】
Kudanは、モバイルマッピング、デジタルツイン、ロボティクス、自動運転における次世代ソリューションを可能にする空間知覚(SP: Spatial Perception)技術の先進的なプロバイダーです。先進的なビジュアルナビゲーション及び空間知覚技術を活用し、物理空間とデジタル空間のシームレスな統合を実現することで、企業のデジタルトランスフォーメーションを最前線で支援しています。また、ダイナミックな環境においても高精度かつ高信頼性を備えた自律機械のスケーラブルな展開を実現しています。
詳細な情報は、Kudanのウェブサイト(https://www.kudan.io/jp/)をご参照ください。

■会社概要
会 社 名: Kudan株式会社
証券コード: 4425(東証グロース)
代 表 者: 代表取締役CEO 項 大雨

■お問い合わせ先はこちら

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