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Kudan 3D-Lidar SLAM(KdLidar)ユーザー適用例:ショッピングモールにおける自律走行清掃・サービスロボット

03.18.2022

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Kudanでは、カメラを用いたVisual SLAMと3D-Lidarを用いた3D-Lidar SLAMの両方で様々な自律走行ロボットのプロジェクトが進行中です。今回はその一例をご紹介いたします。

本記事では、KdLidarを屋内商業施設における自律走行ロボットに用いている例に焦点を当てています。 (データはSquad Roboticsから提供頂いています。)

KdLidarではない、既存のSLAMなどでの位置認識のアプローチでは、次のような課題に直面することがよくあります。

  1. 傾斜のある通路:スロープなどの斜面のある通路はショッピングモールやオフィスビルなどの商業施設にはデザインの一つとしてよく見受けられます。このようなスロープは既存の2D-Lidarを用いたSLAMでは対応することが非常に困難です。理由としては、2D-Lidarの照射する面が一定ではなく、スロープの前後でレーザーが当たる面が大きく異なるため位置認識ができなくなるからです。
  2. 動的な物体と風景の変化:商業施設では常に人が行き交い、時には非常に混雑していることもあります。このような動的な環境特性に加えて、日光による明るさの変化や風景の変化が非常にSLAMにとっては困難な要素として挙げられます。しかし、我々の3D-Lidar SLAMはこれらの変化に安定的に動くように設計されており、3D-Lidarのもつ幅広い視野角と正確な深度測定との組み合わせで、これらの課題を克服することが可能です。
  3. 夜間:清掃ロボットや警備ロボットでは夜間での運用も想定されます。カメラをメインにしたものではもちろん夜間は難しく、3D-Lidar SLAMであれば暗闇でも位置把握が可能です。
  4. 初期位置の特定:多くの2D/3D-Lidar SLAMでは、システムを起動したときのロボットの初期位置の把握に、何かしらの大まかな位置をシステムに与えなければ初期位置の特定ができなくなっています。また、ロボットが位置を見失った際にも、オペレーターがわざわざ特定の位置までロボットを運びなおさないといけない、という事例もあります。KdLidarでは大まかな位置のヒントがなくとも初期位置を正確に把握することが可能となっています。

前置きが長くなりましたが、こちらが KdLidarのショッピングモールでのデモです。

ご覧のように、最初にロボットが一周してくると(動画の0’17前後)ループクローズと呼ばれる処理がなされ、生成されたマップがより精度の高いものになります。結果としてよりはっきりとしたブレのない点群が生成されています。

下記が今回のデモに関するより具体的なデータです。

  • エリアサイズ: 180m x 130m
  • 使用した3D-Lidar: Ouster OS0-16。Lidarのみ使用でIMUは使用せず
  • 地図作成時間: 6分(Intel core i7使用) (データ収集は44分間)

エリアサイズは比較的小さいものの、KdLidarではより大規模な屋内エリアにも対応可能となっており、商業施設などでの機器の位置把握や自律走行ロボットの開発などの際には、KudanのSLAMを検討いただければ幸いです。

様々なプロジェクトが進み、自律走行ロボットの拡大に貢献できていることに非常にワクワクしております!

【Kudan株式会社について】
Kudan(東証上場コード: 4425)は機械(コンピュータやロボット)の「眼」に相当する人工知覚(AP)のアルゴリズムを専門とするDeep Tech(ディープテック)の研究開発企業です。人工知覚(AP)は、機械の「脳」に相当する人工知能(AI)と対をなして相互補完するDeep Techとして、機械を自律的に機能する方向に進化させるものです。現在、Kudanは高度な技術イノベーションによって幅広い産業にインパクトを与えるDeep Techに特化した独自のマイルストーンモデルに基づいた事業展開を推進しています。
詳細な情報は、Kudanのウェブサイト(https://www.kudan.io/?lang=ja)をご参照ください。

■会社概要
会 社 名: Kudan株式会社
証券コード: 4425
代 表 者: 代表取締役CEO 項 大雨

■お問い合わせ先はこちら

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