KudanがNVIDIAの協力のもと、Jetsonプラットフォームを活用した3D-Lidar SLAMを新たに公開、従来比最大120%の加速を実現

様々な機器に人工知覚／SLAM技術を提供するＫｕｄａｎ株式会社（本社：東京都渋谷区、代表取締役CEO：項 大雨、以下Kudan）は、この度、NVIDIA Corporation（本社：米国カリフォルニア州、以下NVIDIA）の協力のもと、NVIDIA JetsonエッジAIおよびロボティクス プラットフォームに最適化した3D-Lidar SLAMを公開したことをお知らせいたします。

KudanはNVIDIA Partner NetworkにおけるNVIDIAのPreferred Partnerであり、これまで自律走行ロボットのアプリケーション向けにVisual SLAMと3D-Lidar SLAM両方の開発を推進してまいりました。複数OEMが既にKudanのSLAMソフトウェアとNVIDIA Jetsonプラットフォームを用いて開発を行っているものの、今回の取り組みにより、NVIDIA Jetsonプラットフォームの高い性能とKudanの先進的な3D-Lidar SLAMの利点の両方をより活用できるようになるため、様々なプレーヤーの導入の拡大が期待できます。

今回のKudanの3D-Lidar SLAMがNVIDIA Jetson上でより高速で動作するようになったことは、自律走行ロボットの領域において、他の画像認識などの高負荷処理のための容量を確保可能にする点と、全体としての処理負荷が下がり安定性が向上する点で、非常に大きな価値があります。3D-Lidarの継続的な価格低減と性能向上によって、より多くのロボティクスOEMが3D-Lidar SLAMをロボットの自己位置認識に用いるために検証しています。しかし、いくつかのセンサでは毎秒百万以上の点群を生成するため、それらを用いてリアルタイムでSLAMの処理をすることは課題の一つです。学術用や研究用であれば高性能マシンを用いて処理することが可能ですが、規模を拡大し導入を進めるためには、コスト面でこのようなマシンの導入は現実的ではありません。

Kudanは、NVIDIAの提供するCUDAアーキテクチャに最適化した演算機能を3D-Lidar SLAMの自己位置推定のプロセスに統合することで、データをより効率的にGPUで処理するように最適化しました。これにより、全体の処理時間を短くするだけでなく、CPUから一部の処理負荷をGPUに移すことが可能になります。自動運転などの研究でよく用いられる公開データセット（KITTIデータセット）を用いて自社で比較をしたところ、CPUのみを用いた場合と比較すると、NVIDIA Jetson AGX Xavierモジュールを用いて高速化した場合は120%の処理速度の向上が見られ、デスクトップシステムを用いた場合は80%の処理速度向上が見られました。

Kudanでは、今回取り組んだ範囲以外でも3D-Lidar SLAMを加速する余地が見えており、同様にVisual SLAMにおいてもNVIDIA CUDAアーキテクチャでの加速に取り組んでいきます。この一連の取り組みによって、様々なロボティクスのOEMとそのユーザーに大きな価値提供ができると自負しております。また、デジタルツインを作成し、マッピング領域において正確な3D点群を生成する適用事例のニーズが非常に高まっており、ここでもNVIDIA のGPUアクセラレーテッドコンピューティングとKudanの3D-Lidar SLAMがシナジーを生み出し、高い価値を提供できると見込んでおります。今後も両社共同での活動を推進していきたいと考えています。

前回のNVIDIAとの取り組みについては、こちらの記事をご参照ください。

【Ｋｕｄａｎ株式会社について】
Kudan（東証上場コード: 4425）は機械（コンピュータやロボット）の「眼」に相当する人工知覚（AP）のアルゴリズムを専門とするDeep Tech（ディープテック）の研究開発企業です。人工知覚（AP）は、機械の「脳」に相当する人工知能（AI）と対をなして相互補完するDeep Techとして、機械を自律的に機能する方向に進化させるものです。現在、Kudanは高度な技術イノベーションによって幅広い産業にインパクトを与えるDeep Techに特化した独自のマイルストーンモデルに基づいた事業展開を推進しています。
詳細な情報は、Kudanのウェブサイト（https://www.kudan.io/jp/）をご参照ください。

■会社概要
会　社　名： Ｋｕｄａｎ株式会社
証券コード： 4425
代　表　者： 代表取締役CEO　項 大雨

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